未来の大人を決定するのは子供時代

子ども時代は、大人になるための大切な準備期間です。大人になってはじめて、自分の人生に責任をもつのですが、自分に責任をもてるようにしっかりと生きる力を身につけて大人になれるかどうかは、その子の責任ではなく、その子を育てている大人の責任です。

今、労働運動のなかでも、子育ての問題が重視されねばならないと考えています。労働者が自分のために労働条件や生活条件をよくする運動をすることは、まず大切ですが、今は、それだけにとどまらず、自分たちの後継者を健康に育てるという課題も重視しなければなりません。

たとえば、親の働く権利を守るためといって、子どもが健康に発達するための生活リズムを無視した生活が行われています。子どもの生活リズムを無視することが、どんなに子どもの将来に悪影響を与えるか、労働者自身が気づいていないというのが現状です。

労働者が労働組合などを通じて、自らの後継者をいかに健康に育てるかを勉強しなければなりません。そして、子どもたちの健康の発達のための、健康な生活条件をつくりだすためにたたかわなければならないのです。これからの労働者の運動は、子育てをも内に含んだ総合的な生活改善(物暦只的な豊富さではない) の運動でなければならないと思います。労働運動のなかで、子育てをどう位置づけるか、そのポイントとすべき課題です。

夜は、いつも決まった時間に寝る

大人が夜になると眠くなるのは、すべての基本である子ども時代に、決まった時間に床に就き、眠ったことによる条件反射の結果です。
子どもの就床時間は、小学毒生で午後8時、中学毒生で午後10時です。夜の家庭は静かで、おだやかな安心感に満ちた環境でなければなりません。忙しい仕事の人は、夕食などは合理化して、子どもと気持ちよく接する精神状態をつくるよう努力しなければなりません。

子どもを安心感でつつむこと

子どもは、大人がゆったりと見守るなかで心から安心感を感じているとき、伸びのびと行動して(生きる力を身につけるのです。不安・緊張・恐怖のなかでは、子どもは決して健全に成長できません。
大人は、子どもにいつも安心感を与えられるように自らの生活条件をよくしていかなければなりません。大人自身、よく眠り、気持ちのいい人間関係をつくるように自らも努力しなければいけませんし、そういうことが可能な生活条件を獲得するよう運動しなければなりません。

子どもには自由な時間をたっぷりと

安心感の保障されているところで、子どもは自由でなければなりません。口うるさく自由をうばわれるのも、規制ずくめで行動を規制するのも、子どもの( 生きる力)の発達阻害因子鵬である。

子どもの遊びは、広い広場で自由でなければなりません。ゲームセンターやテーマパークは、思い出はつくるが、脳を発達させるものではないのです。

モノや金は最小限に

子どもは自らの成長する実感を感じるとき、なんのごほうびもいらないのです。自らの成長感に共感してくれる大人がいればいいのです。

むしろ、子どもにモノをふんだんに買い与えたり、多額のお小遣いをあげたり、子どもの意欲をひき出すためといってごほうびをやったりする習慣はよくありません。子どもにお金をかける必要はありません。大切なのは、モノや金よりも安心感と自由とそして眠りです。

子どもの将来の問題に関心をもつ

子どもが将来生きる地球、日本の環境、子どもの食生活、生活リズム、物質的刺激の多さなど、子どもの生きる環境は、かつての子ども時代のように牧歌的ではありません。私たちは、自分の子どもの学校の成績や就職などに神経質になるのではなく、子どもたち全体の健康な発達を保障する条件について関心をもち、子どもの未来をよくする運動に参加していかなければなりません。

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