涙を流して思いっきり泣けば心のストレスがリセットされる
これまではポジティブシンキングの影響で笑うことはいいとと、泣くのはあまりよくないという風潮がありました。笑うことはもちろんいいことですが、実は、涙を流して泣くこともストレスを解消する効果があることがわかってきました。
ずっと心にためていたストレスがあったものの、泣いてはき出したらすっきりしたという経験はありませんか? 笑いには元気を出す効果がありますが、涙には、気持ちをすっきりさせる効果があります。ストレス解消の面から見ると、笑うよりも泣くことのほうが、より効果があるというデータもあります。
セロトニン神経を鍛える効果も、もちろんあります。赤ちゃんが泣くのは、人生最初のリズム運動。大人が泣くことも同じです。
ただ、笑いの場合はつくり笑いでもストレス解消効果がありますが、泣く場合はポロポロと涙が出ても、嘘泣きではあまり効果がありません。号泣することが必要です。
泣くことは毎日できることではありませんが、その分大泣きできれば効果大です。ふだんは笑いで元気を出しながらセロトニン神経を鍛え、涙がこみ上げてきたら、我慢せずに泣けば、さらにセロトニンは活性化します。泣きたくても泣けないというときは逆に要注意です。セロトニン神経が弱って、うつ気味になっている可能性もあります。
食生活や運動、呼吸法を見直し、セロトニン神経を鍛え、心の調子を整えましょう。
週末に感動する映画などを見てうるっときたら思いっきり泣きましょう
号泣といっても、わんわん泣くことばかりが、それとは限りません。涙をこらえ続けてぽろりとこぼれるのも、号泣の一種です。
止めようと思っても涙が止まらない状態になると、脳がストレスを消す状態に入り、涙とともに洗い流してしまうのです。うるっときたら、そのまま涙を流してください。声を出さなくても、心がすっきりします。
涙にもさまざまな種類がありますが、もっともセロトニン神経に作用するのは、感動の涙です。うれし泣き、くやし泣き、もらい泣きもこの分類です。
定期的に感動する映画を観て、こらえきれずに泣くという行為は、ストレス解消のためにはとてもいいことです。
週末には感動ものの映画のDVDを借りて観ると泣けるでしょう。過去に観たものでも大丈夫です。何度も観た人ほど早く号泣できるというデータもあります。自分の部屋ではどんなに泣いても恥ずかしくありませんから、思いきって声をあげて号泣してください。
涙のすっきり効果にリズム運動が加わり、セロトニンも増えて一石二鳥です。ただし、ホラー映画はNGです。「血の気がひく」という言葉があるように、恐怖感は脳の血流を弱め、セロトニン神経の働きを鈍らせてしまいます。心身が絶好調なときに観るならいいのですが、うつ気味のときなどに観ると、かえって落ち込んでしまうことがあります。
また、恐怖のあまりに涙を流したとしても」脳自体の働きが弱まっているのですから、セロトニンを増やす効果はありません。
たまったストレスを洗い流して、しっかり泣いてから寝る
昼間にいやな思いをして、夜、ベッドのなかで泳いたという経験は誰にでもあると思いますが、これは大正解。泣く時間にもっとも適しているのは、夜です。
そもそも、朝は睡眠をとったあとで、ストレス自体があまりない状態なので、涙で流す効果はあまり期待できません。また、-般的に、朝はゆっくり泣いている時間もありません。
感動映画を観るなら、夜にしたほうがベターです。思いきり気が済むまで泣いて、脳のストレスを洗い流してからベッドに入ればぐっすりと眠ることができ、.翌朝の目覚めはすっきり!
仕事中に泣きたくなったら、我慢するよりも泣いたほうが能率が上がる
上司にしかられたり、理不尽ないじめがあったり、大人になっても泣きたくなるようなことは、多々あります。ですが、大勢の人がいる前で、自分の都合で泣くのはやはり考えもの。周囲に不快感を与えたり、変な目で見られるようになったら逆にストレスがたまります。
そんなときは、トイレや人けのないところに行って号泣しましょう。わんわん声を出して泣くと、なおいいです。心にわだかまった気持ちを我慢して仕事を続けるよりも、泣いて感情をリセットしてから仕事場に戻ったほうが、より効率よく仕事ができます。一端かかえたストレスでも泣けばリセットされるのです。