脳には大量の脂肪組織やリン脂質が含まれており、フリーラジカルの攻撃を非常に受けやすい特徴があります。
しかし、リン脂質を補充すれば脳機能は強化できます。リン脂質は、細胞を結合させるだけでなく、細胞に出入りする物質を調節します。また、脳の重要な機能である、細胞同士の情報伝達にも関与しています。
ホスファチジルセリン(PS)は、脳にもっとも豊富に含まれるリン脂質のひとつです。主な役割は脳細胞から脳細胞へ情報を伝達することです。ホスファチジルセリンは、レシチンと同じリン脂質で、大豆から抽出されます。脳の細胞膜に多く含まれており、40歳を越えると年齢とともに不足していくと言われているため、高齢者には特にサプリメントでの補給が推奨されています。
ホスファチジルセリンサプリメントは、脳機能にたいへん効果があります。PS(ホスファチジルセリン)は、食事から充分に摂取することが難しい成分です。
かつてはホスファチジルセリンの多くは、牛由来の動物性のものでした。また牛の脳から抽出されるため、安全性に問題が出てきたことから、今では大豆由来の成分が主流となっています。
最近行われたある研究で、老化に伴う記憶の喪失(歳をとると経験する物忘れ) があると診断された50歳から70歳までの149人の健康な男女に、毎日100mgのPS、もしくは偽薬を12週間投与しました。
するとPSを摂取していた人は、電話番号を記憶する、人の名前や顔を覚えるなどの記憶能力が著しく向上しました。一方、偽薬を摂取していた人には、特別な変化は見られませんでした。まずは毎日200mgを摂取するようにしてください。
そして、4週間後に、摂取量を1日100mgに減らしてください。