不幸な人の思考は悪循環する

嘆いている人は、過去ばかりでなくとにかく現実を見たくないのです。そして事実・現実を見ません。

たとえば粉塵がすごい。ガンになるかもしれない。その時に、「昔はもっと酷かった」とか、「昔は良かった」と言っているのです。そう言っているだけで引っ越しの準備はしません。

そのためのエネルギーはありません。過去にこだわるのはいまの苦しみを楽にするためです。

そして逆にいまが苦しいから過去を抜け出せないのです。人はいまが不幸だから過去に捕らわれて生きてしまうのです。

過去に捕らわれて生きるから、いまを生きられないのでしょう。いまを生きられないからいまが不幸になるのです。悪循環です。

不幸な人はどうしても、残したことに執着してしまいます。やり残したことに執着するからいまが不幸です。

いまが不幸だから、やり残したことに執着するという悪循環です。

それを、心理的に健康な人は。自分のいまの環境を嘆き過去にこだわっている人に、「何でいつまでも過去にこだわっているのか? 」と疑問を投げかけます。「過去は嘆いても変わらない」と言うでしょう。

そして「いまを生きよ」と言います。心理的に健康な人はいまが幸せだから、不幸な過去から抜け出せます。

心理的に健康な人はいまが幸せだからいまを生きられるし、いまを生きられるからいまが幸せになります。好循環です。

心理的に痛んでいる人はいまが不幸だから、いつまでも不幸な過去にこだわります。不幸な過去からどうしても抜け出せないのです。

自分はいまが幸せであり、嘆いている相手はいまが不幸だという、その違いを考えないで、過去にこだわって生きている人を責めるのは酷です。前に進めない人を責めるのは酷です。