「憎しみ」は人の心理的成長をストップさせてしまう

過去の空き缶をガラガラと引きずっているということは、あなたが「肛門性格」ということだったり、「執着性格者」だったりということです。

肛門性格とは、フロイドによれば口唇期(生後およそ一年間のことをいう)を過ぎて次の肛門期(排泄のしっけが始まる2歳から4歳くらいまで) で成長が止まっている人です。

肛門性格は「節約」と「頑固」を特徴とする。肛門性格にしろ、執着性格者にしろ、心の底に憎しみがあるということです。

あなたはそれにしがみついて、その先に進めないのです。それは憎しみが消えないからです。ことに幼児期の憎しみはなかなか消えません。

人の心理的成長を止めるのは憎しみです。憎しみを持った者はその時から心理的成長を止めてしまいます。その憎しみに心を支配され始めます。

ある年齢になってから憎しみを持ったとしても、それを解消する能力をすでに持っています。だからその人の心理的成長を一時的に止めても、やがて成長を始めて、その人の人生に決定的な影響を与えるということはありません。

憎しみを解消する能力とは、生産的に生きる能力です。

しかし幼児期に憎しみを持ってしまうと、まだ生産的に生きる能力がついていません。そこでその憎しみは根雪となってちょっとやそっとのことで消えません。

つまり、憎しみを持つと多くの人はその幼児期の段階で心理的な成長を止めてしまいます。過去に捕らわれてしまった人は、社会的、肉体的には大人でも、心理的には幼児のような、いわゆる5歳児の大人とでも表現できるような人が多いのです。