気分のいい場所にいても気分がよくない

うつ病者に特徴的な感情についてです。彼らには何よりも抑うつ感情といわれるものがあります。それは表現されない憎しみの感情です。表現されない憎しみの感情を心の底に持っていれば、気分のいい場所にいても気分は晴れません。

だからうつ病者はどこにいても暗い顔をしているのです。気分のいい場所にいて暗い顔をしていると、第三者は、「こんな気分のいいとこうらやろにいるんだから、皆から見れば羨ましい環境だよ」と言います。「それなのにそんな暗い顔をしていたら、馬鹿らしいじゃないか」と言います。

人は、生きることに疲れた人と違って心の底に憎しみを堆積させていません。うつ病になるような人や生きることに疲れた人は、気分のいい場所にいても、その気分の良さを味わう心の能力がもうないのです。

心の能力とは生命力です。生きることに疲れた人は生命力が低下しています。「こんな気分のいいところにいるんだから」と言われるとうつ病になるような人は、「誰も本当には自分のことを理解してくれない」という無念な気持ちになるのです。

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