うつ病の人の言葉を理解するには

うつ病になるような人や神経症的傾向の強い人の気持ちからいえば、何も綺麗な家を望んでいるのではありません。だから、「おまえはこんなにキレイな家があるではないか」という言い方は、彼にしてみれば何の意味もないのです。

彼が望んでいるのは「辛いわね~」という同情と、それに堪えているあなたは「偉いわねー」という賞賛の言葉なのです。うつ病になるような人や神経症的傾向の強い人は「認めてもらいたい」のです。認めてもらいたいのに、「何もお金に困っていないのに」と周囲の人は言うから、「何も私のことを分かっていない」という言葉になります。

彼らは愛情飢餓感が強いから愛情を人以上に緊急に求めているだけです。

うつ病になるような人や神経症的傾向の強い人は、お金を欲しがっているのではないのです。「あなたはすごい」という社会的承認を求めているのです。うつ病になるような人や神経症的傾向の強い人の「生きるのが辛い」という言葉は、「もっと私を認めてほしい」という意味であのです。

うつ病になるような人や神経症的傾向の強い人と、心理的健康な人の間の会話には翻訳が必要です。じっは日本語から日本語への通訳のほうが、外国語への通訳よりも日常生活では大切です。外国語は通訳をしなければ、お互いに分かっていないと認識します。しかし日本語から日本語への通訳がない時には、お互いに分かっていないのに、分かっていると思っています。もし日本語から日本語へ正しく通訳できる人がいれば、世の中の人間関係のイザコザは半分以上なくなっているはずです。これは間違いありません。

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